クングスレーデン(kungsleden 王様の散歩道)はスウェーデンにある長距離トレイル(全長は400km超!?)で、今回私が目指したのはその最北端のアビスコからニッカルオクタ(厳密にはニッカルオクタに行く最後のほうはクングスレーデンではない)の110kmを歩くコース。
地図の入手
クングスレーデンの地図は一応オンラインでみられるが、これだと全体像が見にくい。日本では紙版が入手できないと思っていたがので紙版は現地で購入しようと思い、ひとまずスクショしたものを印刷して貼り合わせて使っていたが、よく見たらアマゾンで売っていた。アビスコツーリストステーションで購入した場合の179SEK(1SEK=16.75JPYの場合で3000円)と比較すると少し高いが、事前にじっくり地図を見れることを思うと十分に購入の価値があると思う。

ニッカルオクタでは値段を見忘れてしまったが、アビスコツーリストステーションと同じく200SEK前後だったと思う。ケブネカイセ小屋でも売っていたがこれは確か高かった(はっきりとは覚えていないが400SEK近かったような…)。
アビスコからニッカルオクタに向かうか、ニッカルオクタからアビスコに向かうか
私の選択
アビスコから北に向かうのとニッカルオクタから南に向かうのかどちらか選択する必要があるが、今回は、アビスコへのアクセス方法がよくわからなかったので、帰りの交通手段が明確なニッカルオクタをゴール地点とすることにした(ハイキングスタートが遅れるのは大きな問題ではないが、帰りの交通手段が無くて飛行機に乗り遅れると困るので)。
ニッカルオクタからのバスはHPで時刻表なども公開されている。事前に予約しておいたほうが料金が安く、手続きなしで前後の日程も利用可能とのことなので事前に予約しておく。
実際に行ってみてどうだったか
今回はアビスコからにしておいてよかったと思うが、これは個人の好みでいいんじゃないかと思う。
アビスコ周辺は国立公園内になっているためキャンプできるところが限られる
後述するが、ほぼどこでもテント泊できるのはクングスレーデンの大きな魅力の一つ。唯一自由にテント泊できないのがアビスコ国立公園内なので、散々自由を謳歌して最後に制限があるのは嫌だなぁと思った。アビスコ国立公園を出た時の、ここからはもうどこでも寝られる解放感をぜひ味わってほしい。
追い風の時が多かった
これは気象条件にもよると思うのでいつもそうかはわからないが、アレスヤウレを出てチャクチャ峠を越えた日がとても風が強かったのだが、幸い追い風だったので比較的体力の消耗が少なくて済んだ(温存できた?)。シンギ小屋から東に向かう区間もかなり風が強かったがここも追い風で助かった。向かい風の中進んだ記憶はあまりない。
チャクチャ峠が楽
チャクチャ峠を北から超えた場合、峠からかなり離れたところで一度がっつりのぼりがあってから、数kmだらだら登り、最後に5分ほど急登がある感じだった。逆に南から登る場合は結構一気に標高を上げる必要がある感じだったので、多分北から行ったほうが楽だと思う。峠の南側には濡れた岩場があり下りが怖いというデメリットがあるが、峠の北側には急な斜面に雪が積もっているところがあり、ここを降りるのは結構怖いと思う。
とはいえ、どちらから行ったとしてもそこまで過酷なものではないので、これはどちらから行くのが良いかの判断に影響するほどの要因ではないと思う。また、チャクチャ小屋は峠の北のだらだら登る区間にあるので、小屋泊の場合はここの好みも考慮したほうが良いと思う。
逆にシンギから東に向かうところはちょっと急なのぼりがあったのでここは西に向かったほうが楽だっただろうなと思う。どちらにせよ、チャクチャ峠もシンギ小屋周辺もどちらももそんなにしんどいものではなかったので正直この観点ではどちらでもよい。
アクセスについて
アクセスについては、確かにニッカルオクタエクスプレスのほうが情報が見つけやすかったが、後になって調べてみると91番バスの時刻表もネット上にあった(一番上のボックスに91と入れる)。ほかにもこのサイトでもバスの検索ができる(このページからチケットの購入が可能)。電車の場合はSJ(スイスのJR的な)で時刻表の確認や切符の購入ができるが、空港から駅までのアクセスが難しかったのであまりお勧めしない。
ニッカルオクタエクスプレスのほうが航空便と接続が良いような気がするが、航空便にもよると思うので要確認。
テント泊か小屋泊か
山小屋泊も考えはしたが、検討し始めたのが遅かったこともあり満室のところが多かったのと、クングスレーデンは最初の国立公園内以外の地域はどこでも幕営可能とのことだったので、山小屋はとらずにテント泊にすることにした。これまで一度も縦走したことがない中でいきなりテント泊1週間は不安ではあるが、今回は白夜で夜がないことと、人気コースで結構人がいることと、どこでもテント泊可能ということで何とかなるだろうということで挑戦することにした。
実際行ってみた結果、小屋泊で荷物の少ないハイカーをうらやましく思うことも少なくなかったが、テント泊ならではの魅力がとても多かったので、絶対にテント泊で行ったほうが良いと思う。
クングスレーデンでのテント泊の魅力
スウェーデンでは自然享受権というものがあり、(詳細は不明だが)勝手にベリーやキノコを採取して食べたり(国立公園内でも可!)、基本的にはどこでもテント泊ができる(国立公園は除く)。白夜で夜もないため行動時間も制限されないため、毎日「何時から何時まで歩くか」や「どこまで歩くか」の選択肢の幅がとても広い。山小屋泊の場合だと宿泊地やスケジュールが制限されてしまいこの自由が謳歌できないだろうと思う。何より、雄大な自然の中で周りに全然人がいないところで泊まれたのはすごく良い経験だった。

日数の検討
一応アビスコからニッカルオクタのコースは7日で行くのが一般的らしいが自分のペースがよくわからずどのぐらいの日数を見ておくべきかわからなかったので、余裕をもって7泊8日確保した(初日の昼過ぎにアビスコについて、最終日の昼前のバスに乗るので実際に歩けるのが7日分ぐらい)。
当初は以下のスケジュールを想定していたが実際には全くもってスケジュール通りにいかなかった。
| 想定 | 実際 | |
| 1日目 | 国立公園を抜ける。よさそうなところで寝る | アビスコに移動するのに思ったより時間がかかった。入口から5kmほどのニッソンヨッカ泊 |
| 2日目 | アレスヤウレのあたりまで進み湖の近く泊 | 国立公園を抜けてすぐのトイレがあるところ泊 |
| 3日目 | ずんずん南下 | アレスヤウレ泊 |
| 4日目 | ずんずん南下 | チャクチャ峠を過ぎたところ泊 |
| 5日目 | ずんずん南下 | サルカ小屋を4kmほど過ぎたところ泊 |
| 6日目 | 東に向かいKebnekaiseあたりまで行く | シンギ小屋を8kmほど過ぎたところ泊 |
| 7日目 | クングスレーデンを少し離れて氷河を見に行く(予備日) | ニッカルオクタ泊 |
| 8日目 | ニッカルオクタからバスでキルナへ | ニッカルオクタからバスでキルナへ |
アビスコに行くのに思ったより時間がかかったことで丸一日予定が押したのと、よく考えたらケブネカイセからニッカルオクタまで19kmあり、8日目11:50のバスに乗らないといけないので8日目はほぼ時間がなかったのが主な原因。


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