この日は8時半起床。雨が降っている&洗濯物が乾いていない絶望感と地図の裏面に到達した満足感でのんびり10時半にアレスヤウレ小屋を出発。Day3にボートで距離を稼いだおかげで多少余裕があるのと、山小屋を除きトイレがなさそうだったので(そう思っていただけで実際はチャクチャ峠の頂上にあった)、この日は特に目的地は決めていなかったが、15km先ぐらいに、今回のコースの最高到達点のjäktja峠があるので、ここを越えられれば後の余裕が生まれるかなぁと思っていた。
この日はとにかく風が強く、雨が降る時間もあり天気はあまりよくなかったが、幸い追い風だったので悪影響はそこまでなかった。
雨はほぼ毎日降っていたように思うが、基本的にはパラパラ降るといった感じなのでそんなにしんどくない。レインカバーをつけて、上はレインウェアを着るけど、やんでいるタイミングで歩いているうちに乾く感じ。はじめて雨が降った日はズボンも履いたが、下半身がびしょぬれになるほど降ることはないのと、多少ぬれてもすぐ乾くということで下はレインウェアは2日目以降履いていない。
トラブル未遂 道がわかりにくい
途中に見える(経路上ではない)Renvaktarstunga(避難小屋?)を過ぎたあたりに、川を渡らないといけないのに歩いている側には特に目印がないところがあり、前を歩いていた人とそれに続く数パーティーがそのまままっすぐ進んでいった。私は地図をよく見ながら、すごくゆっくり歩いていたので対岸の印に気付いたものの、あまりにもみんなまっすぐ行くので戸惑ったが、しばらく様子を見ているとまっすぐ行った人が道を見失ってようだったので、印の方に進んだ。印の方が正解だった。
(この日に限らず全体的に湿地は多いが、)この日は特に水の景観が多くてよかった。個人的な好みかもしれないけど、湖とか渓流とか水の景観がとても好き。
(こちらはうれしくないが)チャクチャ小屋手前の登りの直前に、深さは浅く足首ぐらいまでしかないが、川幅が結構広い渡渉があり、(雪解け水だからか)とても冷たかった。クングスレーデンは結構渡渉があると聞いていたが、ここ以外は全て(アレスコヤウレでボートでショートカットした通っていないところを除く)登山靴でそのまま行けるぐらいの浅さor飛び石の整備具合だった。
この渡渉後、チャクチャ小屋のあたりまでは結構ガッツリ登りだった。クングスレーデンは距離は長いが、勾配は少なく、ガッツリ登ったのは3日目の序盤とこことクングスレーデンを離れてすぐのところだけだった気がする(もちろん何をガッツリというのかにもよるが)。
チャクチャ小屋は登りの中腹にあり休みどころとしてちょうど良いことに加え、小屋の眼の前が滝で結構ロケーションもよかった。あまり大きな小屋ではなくサウナもないが、アレスヤウレのサウナであった子もこの小屋がお気に入りだと言っていた。
この時点で既に結構疲れており、左肩も痛かったが、小屋の時点でまだ16時過ぎだったのと、山場を越えて余裕をうんでおきたかったのでもう少し進むことに。一応「今日のうちに峠を越えるぞ」という心意気で小屋を一瞥して通り過ぎたが、峠までの高原湿地がかなり長く(肩が痛くて)途中で心が折れそうになった。ただ、いかんせん湿地なもので(かつ風も強い)テントを張るのによい場所がなく歩き続けていた。
この時がクングスレーデン全体でも指折りきつかった気がする。「こんな重い荷物を持って1週間も歩き続けるのが楽しいわけないのになぜ私はこんなところに来たんだ」と思いながら半泣きで進み続けていた。
なんだかんだ6時前に最後の急登の麓にたどり着き、一休みしてから登る。急登ではあるが、距離が短いので5分ぐらいで登り終わった。
(地図上のマークをただの山頂のマークだと思い込んでいたので、見つけた時点では私は「地図にない小屋がある…!」と思っていたが、)山頂には避難小屋とトイレがあり緊急避難可となっていた。風も強いし疲れているしで小屋泊したくなったが、どう考えてもエマージェンシーではないよなぁということでテントを張れる場所を探す。

幸い峠が多少風よけになるので登りの時よりは風はまし。山頂から少しくだったところにいい感じの景色でそれなりに平らなところがあったのでここに設営。山頂にトイレがあるので要すれば少し登ってトイレに行ける。

ただ、テントをたてる前はあまり気にならなかったのだが、テントをたててみると傾きが気になる。多少傾いているだけならまだ良かったのだが、数メートル下がると少し崖になっている。もしテントごと滑り落ちて落ちたら無事では済まない…
職場の先輩と岩に行ったときに、「前ここに来た時に斜めになっているところで寝たら、寝てる間にずり落ちて、気付いたらほぼ立ってた」というような話をしていたことを思い出して、「ここでそんなことになったら立って寝るで済まず、墜落事故…」と思うと落ち着いて寝られないが、風は強いし、小雨も降ってるし、すでにリュックの中身をテント内にぶちまけてしまっているのでめんどくさすぎて気を付けながら寝ることにした。
斜面上方ににはペグを打ちまくっているから大丈夫だろうとは思うが、雨が降って緩むんじゃないかというのも不安。…結局よく寝られなかった。エアマット×寝袋×ダウンの相性が悪すぎてすごい勢いで滑り落ちていく。夜中に何度もマットをなおして自分もずり上がった。
睡眠の質自体はあまりよくなかったが、この雄大な景色の中で周りには誰もいない環境で(視界が開けているので下のほうに人は見えるけど…)泊まれたのはとてもよかった。すべての荷物をもって歩き続けるのはしんどいけれど、この経験ができただけでも来たかいがあったかもと思えた。



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